【質疑】基本的人権 (4)
他に、聴覚障害者の人権や自由が奪われていたという例を知っていますか?
聞き手:最近、テレビで、優生保護法の裁判のニュースをみました。
松田先生:よく知っていますね。優生保護法は1996年まであった法律です。障害のある人は「国にとって邪魔だ」という考え方から作られた法律です。この法律に基づき、多くの障害のある方々が、強制的に不妊手術を受けました。その中に、強制的に不妊手術を受けたろう者もいます。個人として尊重されることなく、障害を理由に差別されました。また、子どもを産んで育てる権利・選択する権利も奪われ、生涯にわたって苦しんでいます。憲法13条と14条で保障された人権を奪われた非常に残念な事例です。